多くの人は、「起業」というと、綿密な事業計画を立てて、資金調達をして、市場分析をして... という流れを想像するのかもしれません。でも、私の場合は、全くそうではなかった。
実は、私には起業の計画なんてありませんでした。ただ、「教えてほしい」と言われたから、教え始めた。
「私にもやってほしい」と言われたから、サロンを開いた。「こういう商品があったら嬉しい」と言われたから、オーガニック商品を販売し始めた。
すべてが、「必要とされる」という体験から生まれました。
父も、実は同じだったと思います。父が建設会社を立ち上げたのは、「人手が必要だった」から。
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特に、大きな計画があったわけじゃなくて、仕事が来て、人が必要になって、だから会社にしたんだそうです。
その結果、社員が70人を超える企業に成長しましたが、それは「計画の結果」ではなくて、「必要性への対応」の結果でした。
私も、同じ道を辿ったんだと思います。
フェムケアについて学び始めたのは、自分の身体と向き合うためでした。でも、その過程で、同じ悩みを持つ女性たちが、次々とアクセスしてきた。
「どうすればいいですか」「どうしたら楽になりますか」という相談が、口コミで広がっていった。
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最初は、自分の自宅で、お茶を飲みながら話を聞いていました。
それが、だんだん「もっと本格的にやってほしい」という声になり、「スクールで学びたい」という要望になり、「自分でもやってみたい」という相談になっていきました。
その一つ一つに、「では、やりましょう」と応えていったら、気づいたときには、自分は複数の事業をやっていたんです。
計画通りの人生なんてどこにもなかった。あるのは、その時その時の「必要性」と、「それに応える勇気」だけでした。
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今、私のところで学ぶ女性たちや、私の商品を使ってくれる女性たちと話していると、みんな「計画通りの人生」について、話題にしません。
むしろ、「予期しない転機」「思いがけない出会い」「予定にはなかった選択」の話をします。
その時その時で、「今、自分に何ができるか」「今、何が必要か」を考える。その積み重ねが、人生の形を作っていくんだと思います。
だから、若い女性たちに言いたいのは、「完璧な計画を立てる必要はない」ということです。むしろ、計画通りに進むことの方が珍しい。
大事なのは、「今、この瞬間に、自分に何ができるか」を考えることと、「必要とされたときに、応える勇気を持つこと」だと思うんです。
私の起業は、計画ではなく、「女性たちの声」が形作ったものです。その声に耳を傾け、応えていく過程が、自然と、仕事の形をつくっていった。それって、本当に幸せなことだと思っています。