建築士として働いていたとき、いつも思ってたことがあります。家を建てるときには、必ず設計図を引く。その図面があって初めて、職人さんが動いて、家ができあがる。

でもね、面白いことに気づいたんです。設計図って、一度決まったら終わりじゃないんです。お客さんの要望が変わったら、修正する。

工事を進める中で問題が見つかったら、また修正する。完成した後だって、リフォームで新しく描き直す。

それなのに、なぜか「人生の設計図」は、一度決めたら変更してはいけないという空気が、社会にあるような気がしてました。

「女は、結婚したら夫に従う」「母親になったら、子どもが最優先」「仕事を選んだら、家庭は後回し」。

そういった「設計図」が、ずっと前から存在していて、女性たちはそれに従うことが「当然」だと思わされていた。

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でも考えてみてください。建物だって、時間とともに傷みます。老朽化します。当初の目的に合わなくなることだってあります。だから修正が必要。

人生だって、同じじゃないですか。

20代で描いた「幸せの設計図」が、40代でも同じとは限らない。結婚した時点の人生設計が、子どもが生まれたら修正が必要かもしれない。そして、自分の身体が変わったら、また描き直す。

私の人生を振り返ってみると、本当にそうでした。建築士としてのキャリア。結婚と離婚。子宮腺筋症との闘い。その中で、何度も何度も、設計図を描き直した。

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最初の設計図は、「良い娘になる」でした。その次は「良い妻になる」。その次は「良い母親になる」。でも、その設計図の中で、私の「本当の自分」は、どんどん小さくなっていった。

子宮を失ったとき、ようやく「新しい設計図を描き直してもいいんだ」と気づきました。

今の設計図は、「自分が心地よい場所を作る」です。帰ってきたらほっとする場所。そこにいる人たちが、自分らしくいられる場所。

それは、物理的な家かもしれないし、心の中の居場所かもしれないし、人間関係かもしれない。ですが、その「ほっとできる場所」を作ることが、今の私の人生の中心になった。

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あなたの人生の設計図は、本当に、完成しているんですか。

もし「これ、違うな」と気づいたなら。修正してもいいんです。描き直してもいいんです。

「でも、もう、遅いじゃない」って思うかもしれません。でもね、建物だって、築50年の家でもリフォームするんです。人生だって、いくつになったって、設計図は描き直せる。

設計図は、一つじゃありません。

何度でも、描き直せるんです。