子どもの頃、私は「○か×か」でしか自分を測ることができませんでした。

テストで100点をとる。親の期待通りに動く。「良い子」であることが、私の価値だと思っていました。

その価値観は、どこから来たのか。

父は厳しい人でした。「できる」「できない」で人を判定する人でした。母もそれに従っていました。学校の先生もそう。社会もそう。

気づかないうちに、その「○か×」という物差しが、私の中に刻まれていったんです。

そして、大人になっても、その物差しは消えませんでした。

建築の仕事では「完璧に」。母としても「完璧に」。女性としても「完璧に」。

いつも、○をめざしていました。

でも、13年間の病気で、その物差しは折られました。

子宮を失ったとき、私は「×になった」と感じました。女性として失格だと思いました。

でも、その時に気づいたんです。

この「○か×か」という物差しは、誰のものなのか、ということを。

それは、父の価値観。社会の価値観。実は、私の本当の価値観ではなかったんです。

私の本当の価値は、「○か×」では測れない。

それは「私がどう感じるか」「私がどう生きたいか」「私の体が何を求めているか」

の中にあるんだということに気づきました。

もし、あなたの中にも、そういう「厳しい○×」の物差しがあるとしたら、ちょっと手放してみませんか?

それは、あなたが弱くなることじゃなくて、逆に、本当の強さを取り戻すということなんです。